杢目金屋 フルオーダーメイドの結婚指輪・婚約指輪|制作者の顔

幻の技術、木目金との出会い

一度復活したが、また絶滅したという言い伝え...。幻の技術を結婚指輪にしたい!

木目金とは、江戸時代のはじめに、秋田の正阿弥伝兵衛という人が発明した技術です。
木目金は一度途絶えて復活しましたが、一部の技術はまた途絶えてしまったという不思議な技術なのです。

私は東京芸術大学において日本の伝統技術を研究しました。同大学大学院に進学、その後同大学彫金研究室の講師として残り、更に研究を続け、合計大学生活はハッと気づいたら9年にもなっていました。

この技術の研究を、現代に何とか活かしたいと考えたのが、今、皆さんにお作りしている 杢目金屋の結婚指輪なのです。

開発への気の遠くなるような道のり。400年前の技を現代によみがえらせる物語。

試行錯誤で失敗したプラチナや金、合金の数々は、とても膨大な量で思い出すとメマイがしてきます。(笑)

私たちは現在、伝統的に使われていた金属に加え、プラチナや様々な色のゴールドなど多くの金属を使っています。木目金は、張り合わせた薄い金属を、ねじったり鍛えたりします。そのような加工に耐えるように、融点の違う金属を張り合わせる。ほんとうに気が遠くなるような時間がかかりました。
静かなブームになってきた現在でも、木目金の技術を導入しているところで、私たち杢目金屋ほど多くの種類の金属を組み合わせられるところはないようですね。
あの頃頑張って良かったな、とつくづく思います。そんな風にして、とうとう、杢目金屋をオープンした訳ですが、これが完成ではないのです。

いまだに木目金の研究はかかせません。資料をあつめに、博物館や骨董市に出かけたりもします。(骨董市はホント!楽しいです。是非皆さんも一度!)また、国会図書館にも通っています。文化財の復元にも時間がかかります。

私は「木目金」にこだわり続け、皆様に本当の一生ものを提案して行きたいと考えているのです。

工房のベランダで野ざらしの失敗作と 合金の山(ゴミ?) お二人の指輪をお作りする為、日々研究を続けています
工房のベランダに置いてある
失敗作と 合金の山
お二人の指輪をお作りする為、
日々研究を続けています

手作りなんて私たちにとってあたりまえなんです。目指すのは当時の製法の完全な復元ですね。

杢目金屋の結婚指輪は、一点一点、丁寧に手作りで作っていますので、ブランドの定番商品とくらべると、10倍以上の工程と時間がかかってしまいます。オーダーメイドのプラチナリングにくらべ、2倍以上の手間がかかります。

その分、少々高いお値段になってしまっているので、創業当時は、皆様に受け入れていただけるのかと、心配していました。だからといって、2倍も3倍も高いというわけではないですから..。若い方でも、木目金の結婚指輪はもちろん、私たちの考え方にも賛同くださり、本当に嬉しく思っています。

現在では、作る数に限りがありますのでご予約注文制としております。お式に間に合わなくてもいいと言われることもありますが、作り手としても一生に一度の晴れの日に間に合わせたいのが心情なのです。

お客様、一組一組と出会う喜び。杢目金屋はお店ではありません!

杢目金屋では、しっかり時間を取って、どんな指輪を作りたいかをお客様と十分にディスカッションしています。創業より変わらないスタイルです。各店舗のジュエリーコンシェルジュが一生懸命、お客様の要望をお伺いして、本当に細かい好みまで工房のスタッフに丁寧に伝えています。

わからないことがあればすぐ工房スタッフに確認して、お客様のご希望にお応えできるようにしています。気になることがあれば遠慮なさらずなんでも聞いてください。

一組一組丁寧にご案内しながら気づく、チョッとしたことが10年後、20年後も皆さんに似合う結婚指輪をお作りする秘訣となっているのではないでしょうか。

お作りした皆さんの熱いお手紙は私たちの大切な宝物となっています
お作りした皆さんの熱い
お手紙は私たちの
大切な宝物となっています

遠方のお客様の想いにも、応えたい!本店に来る事ができなくても、心配しないで下さい。

現在杢目金屋は表参道銀座横浜元町千葉仙台静岡名古屋京都四条心斎橋梅田神戸三宮広島に直営店舗があります。いずれの店舗も、緑と古箪笥を配した落ち着いた店構えです。界隈には話題のスポットが立ち並び、お散歩や買い物も楽しめますのでぜひ一度お近くの店舗においでください。

また、遠方のお客様の為に、木目金の結婚指輪に賛同して下さったお店での受注を始めまして、ご好評いただいております。

木目金の結婚指輪に賛同して下さったお店の方々との出会いが、今まで出会う事のできなかったお客様との出会いにつながっていく事は、本当に不思議で、ありがたい事です。

木目金師 高橋正樹 Takahashi Masaki

略歴

1991年
多摩美術大学美術学部
デザイン科グラフィック専攻中退
1995年
東京芸術大学美術学部工芸科彫金卒業
1997年
東京芸術大学大学院美術研究科彫金専攻修了
1997年〜99年
東京芸術大学美術学部工芸科彫金研究室 講師
1999年〜2009年
ヒコ・みづのジュエリーカレッジ 非常勤講師
現在
杢目金屋 代表
特定非営利活動法人 日本杢目金研究所 代表理事
財団法人日本美術刀剣保存協会会員
日本ジュエリーデザイナー協会会員

主な受賞・出品歴

1994年
原田賞奨学金受賞
1995年
卒業制作'95東京芸術大学美術学部卒業制作展
(東京都美術館)
サロン・ド・プランタン賞受賞
工芸都市高岡'95クラフトコンペティション入選
第3回全日本金・銀創作展出品
1996年
'96 JEWELLERY ART COMPETITION佳作受賞
1997年
RIEDRICH WILHEIM MULLER COMPETITION 1997出品
(ドイツ)
修了制作 '97東京芸術大学美術学部卒業制作展
(東京都美術館)
'97 金沢工芸大賞コンペティション奨励賞受賞
第37回日本クラフト展入選
第四回全日本金・銀創作展出品奨励賞受賞
1998年
日本七宝会議第11回七宝ジュエリーコンテスト入選
1998 JAPAN JEWELLERY ART COMPETITION入選
工芸都市高岡'98クラフト展入選
1999年
「三人展―金属素材を原点に―」(ギャラリーおかりや)
'99 世界工芸大賞コンペティション・金沢入選
第10回伊丹クラフト展入選
Japanese Jewellery Exihibition [Galerie ARS TEMPORIS]
(Klagenfurt/オーストリア)
HIGHLIGHTS OF JAPANESE JEWELLERY DESIGN
[SELECTION 2000] (Westfalen/ドイツ)
2000年
2000 JAPAN JEWELLERY ART COMPETITION入選
丸善「25人の金属のクラフト」出品
2001年
「三人展?―金属素材を原点に―」(ギャラリーおかりや)
現代日本の金工・ジュエリー展(コンテンポラリーアートNIKI)
2002年
2002 JAPAN JEWELLERY ART COMPETITION入選
Contemporary Japanese Jewellery Crafts Council
(イギリス、その後ヨーロッパ巡回展)
「三人展?―金属素材を原点に―」(ギャラリーおかりや)
エステール「モント・ロンド」のデザインを手がける
2003年
第43回日本クラフト展出品
2004年
平成16年日本刀剣保存協会
新作名刀展入選(山銅素銅杢目肌鍛八角鐔)
「ロマン輝くエステール」による
デビアス「トリロジー」を手がける(〜2007)
2005年
第8回全日本金・銀創作展出品
平成17年日本刀剣保存協会
新作名刀展入選(金銀赤銅素銅鍛小柄)
2006年
平成18年日本刀剣保存協会
新作名刀展入選(赤銅素銅グリ彫り鐔)
2007年
復元リング制作
第9回全日本金・銀創作展出品
平成19年日本刀剣保存協会
新作名刀展入選(赤銅素銅グリ彫り透かし鐔)
2008年
2008 JAPAN JEWELLERY ART COMPETITION入選
平成20年日本刀剣保存協会
新作名刀展入選(変り形銀・赤銅・銅鑠杢目金地鐔)
2009年
ビエンナーレ第13回日本ジュエリーデザイナー展
―"しなやか"な力― 出品
日本ジュウリーデザイナー協会45周年記念展 
[ ジュエリー・新しい感性のかたち ] 出品
平成21年日本刀剣保存協会 新作名刀展入選 (赤銅・四分一吉野川図鐔 花押)
第10回全日本金・銀創作展出品

文化財復元研究・復元研究

1998年〜
福島県文化財センター
白河館笊打古墳出土銅芯金箔張耳環復元研究
2001年
福島県文化財センター
白河館笊打古墳出土馬具金具復元研究
2004年
山銅素銅杢目肌鍛八角鐔
2005年
秋田県指定有形文化財 小柄 金銀地杢目鍛
銘正阿弥伝兵衛 復元研究制作(1999〜2003)
2006年
秋田正阿弥作鐔
銘出羽秋田正阿弥伝兵衛 復元研究制作
2007年
透かし彫りグリ彫り鐔
銘茂直(花押)復元研究制作(2004〜)
2008年
変り形銀・赤銅・銅鑠杢目金地鐔
(鑠杢目金地鐔銘如風堂誠隨鐔)復元研究制作
2009年
平成21年日本刀剣保存協会 新作名刀展入選
吉野川図鐔 銘 高橋興次 花押 復元研究制作
2010年
平成22年日本刀剣保存協会 新作名刀展入選
赤銅、銅、杢目金鐔
2011年
平成23年日本刀剣保存協会 新作名刀展入選
山銅、赤銅、赤銅復履 角紋
2012年
平成24年日本美術刀剣保存協会 新作名刀展入選
鑠木目金地鐔 銘武州之住 正國

著書・取材活動

2009年
「木目金の教科書」企画・監修
現在
宝飾の雑誌「JEWEL」「私はうまれた。WAS BORN」取材

その他

YOJI YAMAMOTO 99AW Collection
コスチュームジュエリー制作
OBARA TAKASHI(ピアニスト)
キャラクターグッズ制作デザイン

国内外での展覧会出品多数。
ジュエリーブランドにて主力企画商品のデザイン、
宝飾雑誌での執筆なども手掛ける